イノクロの米国株投資

米国グロース株に全力投資で趣味兼資産形成を目指す記録です。

保有銘柄の決算まとめ

 

米国主要企業の決算発表

新型コロナウイルスが経済に影響を与えてから初の決算ということで非常に注目度の高かった今回の決算シーズンでしたが、米国市場主要企業の決算発表がほぼ終了しました。

時価総額上位企業の中で最も期待され株価も上場来高値圏にあったアマゾン(AMZN)ですが、売上高こそ期待通り前年同期比26%増とアナリスト予想を上回るものの新型コロナ対策費用や人件費増が経費を圧迫し、EPSは29%減と同予想を下回る結果となりました。

また、来期についても引き続き新型コロナ関連費用で利益はほぼ見込めないとのことでしばらく上値は重くなりそうです。

その他全体的には1月まで景気好調だっただけあって思った程悪い決算は少なく感じました。

個人的には保有銘柄11社中8社の決算発表がありましたが、今回は意外と良い決算が多くとりあえずホッとしました。

ただし、来期以降の予想を回避している企業も多くまだまだ安心は出来ません。

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アップル(AAPL)2Q決算

【結果】

売上高 

予想 545億ドル(前年同期580億ドル)

→結果 583億ドル(前年同期比0.5%増)

EPS

予想 2.27ドル(前年同期2.46ドル)

→結果 2.55ドル(前年同期比3.7%増)

3Qガイダンス 非開示

【コメント】

PF内保有比率20%超を占めるアップルについては、中国の国内アップルストアを一時全店閉鎖やサプライチェーン混乱など新型コロナウイルスの影響を直接受けただけにかなり覚悟しており、アナリストからも対前年比マイナスは確実視されていました。

結果としては、iPhone,iPad,Macの機器売上やiCloud,ストリーミングサービス等のサービス部門売上がいずれもアナリスト予想を上回りました。

特にサービス部門は過去最高127億ドルの売上となりながらアナリスト予想を下回った1Q決算を軽く超える133億ドルとなり、アナリスト予想の128.5億ドルも大きく上回りアップルにとって今後に期待が持てる内容でした。

また、iPodsやApple Watch等のウェラブル機器・アクセサリー部門もアナリスト予想は下回りながらも過去最高の売上高63億ドルでした。

主力のiPhone等の売上が前年比マイナスになりながら他でカバーできるようになってきたことが今のアップルの強みと感じます。

また、決算発表と同時に今年も500億ドルの自社株買い6.5%の増配を発表し一株年間配当3.28ドルとなりました。

3Qガイダンスを見通し困難として提供しませんでしたが、新型コロナウイルスによる利益警告を最初に出した企業だけに良心的に思えました。

 

 

マイクロソフト(MSFT)3Q決算

【結果】

売上高 

予想 336.6億ドル(前年同期305.7億ドル)

→結果 350.2億ドル(前年同期比14.4%増)

EPS

予想 1.27ドル(前年同期1.14ドル)

→結果 1.40ドル(前年同期比22.8%増)

4Qガイダンス

アナリスト予想 売上365.2億ドル

→ガイダンス 売上358.5〜368億ドル

【コメント】

マイクロソフトについては新型コロナウイルスによるリモートワークが追い風になると見られていましたが、予想通り売上・EPSとも二桁増の好決算となりました。

クラウドのAzureが前年同期比59%増と前期62%から減速するも高い成長率を維持しています。

テレワークの普及によりZoomやSlackの競合となるTeamsの需要が大幅に増加し、ゲーム機のXboxやOffice365も伸びました。

米国市場時価総額1位の巨大企業でありながら高成長を維持しつつ特に大きな不安もなく順調な印象です。

 

 

ビザ(V)2Q決算

【結果】

売上高 

予想 57.2億ドル(前年同期54.9億ドル)

→結果 58.5億ドル(前年同期比6.6%増)

EPS

予想 1.34ドル(前年同期1.31ドル)

→結果 1.39ドル(前年同期比6.1%増)

3Qガイダンス 非開示(通年予想撤回)

【コメント】

クレジットカード決済最大手のビザは消費者がカード決済した際のシステム利用料が収入源となり、新型コロナウイルスによる自粛で旅行、飲食、娯楽など消費縮小の影響を大きく受ける業種だけに株価も大きく下落しました。

結果として今回の1-3月期の第2四半期決算ではアナリスト予想を上回る増収増益となりました。

また、4月後半からオンライン消費が急増、米政府による国民への給付金が始まり家の修繕や自動車関連、医療、小売り等で消費が増えているとのことで、下半期見通し不透明という理由から通年予想を撤回しましたが心配なさそうな印象でした。

 

 

マスターカード(MA)1Q決算

【結果】

売上高 

予想 39.6億ドル(前年同期38.9億ドル)

→結果 40.1億ドル(前年同期比3.1%増)

EPS

予想 1.72ドル(前年同期1.78ドル)

→結果 1.83ドル(前年同期比2.8%増)

2Qガイダンス 非開示

【コメント】

ビザと同様クレジットカード決済大手のマスターカードも消費減少の影響により今回1Qは増収減益のアナリスト予想でしたが、結果は前年同期比各3%程度の増収増益となりました。

現金受け渡しによるウイルス感染への不安からキャッシュレス決済が加速するのではと想像していましたが、今回の決算でオンライン決済を中心に消費の減少を上回るスピードでキャッシュレス化が進んでいると考え長期的に期待できることを更に確信しました。

 

 

サービスナウ(NOW)1Q決算

【結果】

売上高 

予想 10.2億ドル(前年同期7.9億ドル)

→結果 10.5億ドル(前年同期比33%増)

サブスクリプション収益9.55億ドル

EPS

予想 0.95ドル(前年同期0.67ドル)

→結果 1.05ドル(前年同期比56.7%増)

2Qガイダンス

→サブスクリプション収益9.95〜10億ドル

【コメント】

サービスナウの第1四半期は新型コロナウイルスの影響により大半の従業員が在宅勤務となる中、業績的には全く影響を受けることなくアナリストの期待を上回る大幅増収増益となりました。

サブスクリプション収益は前年同期比34%増となり、今四半期のサブスクリプション請求は前年同期比32%増、在宅勤務環境による移動経費減少で営業利益率24%、第4四半期請求の高額な回収でフリーキャッシュフローマージン39%(通年予想29%)と非常に良い内容でした。

新型コロナウイルスにより企業のワークフローのデジタルトランスフォーメーションが加速する中、ワークフローの主力製品としてサービスナウのプラットフォームが利用されています。

サービスナウの顧客の大部分が米国を代表する大手企業であり、年間100万ドル以上の契約をする企業は前年比30%増の933社となっています。

サービスナウもマイクロソフト同様に新型コロナウイルスによる社会変化が追い風となっています。

 

 

アムジェン(AMGN)1Q決算

【結果】

売上高 

予想 60億ドル(前年同期55.6億ドル)

→結果 61.6億ドル(前年同期比10.8%増)

EPS

予想 3.74ドル(前年同期3.56ドル)

→結果 4.17ドル(前年同期比17.1%増)

2Qガイダンス 非開示(通期据置)

【コメント】

アムジェンの第1四半期決算はバイオシミラー(後続品)の脅威にさらされている医薬品の減収を新薬の売上が補い始めたことにより、アナリスト予想を超える二桁の増収増益となりました。

製品売上高は前年同期比11.5%増の58.9億ドル、高コレステロール血症治療剤「レパーサ」は62%増の2.3億ドル、リウマチ治療薬「エンブレル」は横ばいの11.5億ドルでした。

前期に発表した通期のガイダンスは減収でしたが、新薬の売上成長により明るい兆しが見えてきました。

 

 

アッヴィ(ABBV)1Q決算

【結果】

売上高 

予想 83.3億ドル(前年同期78.3億ドル)

→結果 86.2億ドル(前年同期比10.1%増)

EPS

予想 2.25ドル(前年同期2.14ドル)

→結果 2.42ドル(前年同期比13.1%増)

2Qガイダンス

EPS2.10〜2.16ドル

【コメント】

アッヴィもアナリスト予想を大きく上回る二桁の増収増益決算でした。

主力製品の抗リウマチ薬「ヒュミラ」の売上は5.8%増の47億ドルでした。

バイオ2社はいずれも好決算でしたが、新型コロナウイルスと間接的に何か関係があるのか謎です。

 

 

テラドックヘルス(TDOC)1Q決算

【結果】

売上高 

予想 1.78億ドル(前年同期1.29億ドル)

→結果 1.81億ドル(前年同期比40.6%増)

EPS

予想 -0.14ドル(前年同期-0.43ドル)

→結果 ×-0.40ドル(前年同期比7%増)

2Qガイダンス

アナリスト予想 売上1.86億ドル

→ガイダンス 売上2.15〜2.25億ドル

【コメント】

新型コロナウイルスの流行により世界的に注目されるようになったオンライン医療の米国最大企業テラドックヘルスの第1四半期決算は売上で前年同期比40.6%増とアナリスト予想を上回りましたが、EPSは前年同期比7%増とアナリスト予想を下回る結果となりました。

これは新型コロナウイルスの拡大によりオンライン診療件数が飛躍的に増え、医師の数を倍増させたりネットワークの容量を急速に拡大させたりといった対応によるものと思われます。

オンライン診療のトータル訪問件数は204.5万人と前年同期比92%増となり、全米有料会員数は4300万人と前年同期比60.8%増となりました。

第2四半期も600〜700万人の新規有料会員を予定しており、オンライン診療の認知とともに急速に拡大しています。

利用件数や有料会員数の増加率と比較して売上の伸びが意外と物足りないような印象を受けました。

 

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