保有銘柄の決算(2020年7月)
米国主要企業の決算発表
新型コロナウイルスが経済に影響を与えてから2期目の決算発表ということで今回も業績への影響が注目されました。
特に7月30日は米国を代表する巨大ハイテク企業のGAFA4社が同日決算発表ということで注目されました。
結果として、Apple、Amazon、Facebookの3社は予想を大きく上回る好決算となり、Googleもアナリスト予想をクリアしたことであらためて大手ハイテク企業の底力を見せつけた決算となりました。
ここでは、これまで発表された保有銘柄の決算結果を簡単に記録しておきます。
前期決算発表まとめはコチラ↓↓↓
アップル(AAPL)3Q決算
【結果】
・売上高
予想 522.5億ドル(前年同期538.1億ドル)
→結果 ◎596.9億ドル(前年同期比10.9%増)
・EPS
予想 2.04ドル(前年同期2.18ドル)
→結果 ◎2.58ドル(前年同期比18.3%増)
・ガイダンス 非開示
【コメント】
アップルの第3四半期は前年同期比二桁の増収増益となり、いずれもアナリストの予想を超える結果となりました。
iPhone,iPad,Macの機器売上、iCloudやストリーミングサービス等のサービス部門、、iPodsやApple Watch等のウェラブル機器・アクセサリー部門等全ての部門の売上がいずれも前年同期及びアナリスト予想を上回りました。
主力のiPhoneについてはiPhoneSEの販売が好調でアナリスト予想を大きく上回り前年比もわずかに上回りました。
巣篭もり需要の影響でMacやiPadの販売がアナリスト予想及び前年比を大きく上回りました。
全体の売上に占めるiPhoneの売上は44.3%となりサービス部門の22%をはじめiPhone頼りの構造からの脱却がさらに進んでいます。
※また、同時に8月末の株主に対して1対4の株式分割を発表しました。
株式分割というと日本株を昔トレードしていた頃は人気化して株価が上昇しましたが、現在はどうなんでしょうかね。(すでに暴騰してますが)
現在25株保有しているので、キリよく100株になる予定です。
単価が下がるので買い増しの時には楽になりそうです。
決算を受けて株価は終値10.47%上昇し、新高値となる初の400ドル台突入となりました。
マイクロソフト(MSFT)4Q決算
【結果】
・売上高
予想 365億ドル(前年同期337.2億ドル)
→結果 ◎380.3億ドル(前年同期比12.8%増)
・EPS
予想 1.34ドル(前年同期1.71ドル)
→結果 〇1.46ドル(前年同期比14.6%減)
・ガイダンス
予想 1Q売上 359.1億ドル
→×売上 349.5〜360.5億ドル(中値355億ドル)
【コメント】
マイクロソフトについては前期の好決算から今期の期待も高かったので、クラウドのAzure売上が前年同期比59%増だった前期から大きく後退する47%増となりアナリスト予想49%増も下回ったこと、また来期ガイダンスがアナリスト予想より弱い提示だったことでネガティブな決算となりました。
アップル同様巣篭もり需要の影響でゲーム機のXboxやSurfaceは好調でした。
中小企業のライセンス契約の鈍化や傘下のLinkedInが雇用市場の鈍化と広告の減少といった形でマイクロソフトにも新型コロナの影響が出ているようです。
少し成長スピードの鈍化が懸念されているようですが、今後の決算を見守りたいと思います。
サービスナウ(NOW)2Q決算
【結果】
・売上高
予想 10.5億ドル(前年同期8.3億ドル)
→結果 ◎10.7億ドル(前年同期比28.9%増)
サブスクリプション売上10.2億ドル(前年同期比32%増)
・EPS
予想 1.01ドル(前年同期0.63ドル)
→結果 ◎1.23ドル(前年同期比95.2%増)
・ガイダンス
3Qサブスクリプション売上10.55〜10.6億ドル(中値10.58億ドル)
FY20サブスクリプション売上41.85~42億ドル(中値41.93億ドル)(前年比29〜30%増)
【コメント】
サービスナウの第2四半期は前期に続きアナリスト予想を上回る増収増益となりました。
サブスクリプション売上は前年同期比32%増となり、今四半期のサブスクリプション請求は前年同期比26%増、営業利益率28%、フリーキャッシュフローマージン24%でした。
年間100万ドル以上の契約をする企業は964社に増え、更新率は97%を維持しています。
また、通期のガイダンスをわずかに上方修正しました。
カンファレンスコールでは、米国務省や各州の行政機関、ゴールドマンサックス、Zoom、JPモルガン、Fiserv、ディズニー他多種多様な業界における様々なワークフローの効率化とコスト削減の利用事例が紹介されていてDX化(デジタルトランスフォーメーション)の具体例として興味深いです。
SaaS銘柄の中では飛び抜けた成長力ではないながらも抜群の安定感があり、株価もきれいな右肩上がりです。
→コロナ暴落後上がり始めた頃に購入し3ヶ月で30%のキャピタルを得ることができましたが、今後の株価の伸びは緩やかになると考え8/6時点で全株一旦利確しました。
テラドックヘルス(TDOC)2Q決算
【結果】
・売上高
予想 2.21億ドル(前年同期1.30億ドル)
→結果 ◎2.41億ドル(前年同期比85.4%増)
・EPS
予想 -0.22ドル(前年同期-0.41ドル)
→結果 ×-0.34ドル(前年同期比17%増)
・ガイダンス
予想 3Q売上 2.31億ドル
→◎売上 2.75〜2.85億ドル(中値2.8億ドル)
予想 3QEPS -0.25ドル
→×EPS -0.35〜-0.30ドル(中値-0.325ドル)
予想 FY20売上 8.73億ドル
→◎売上 9.8〜9.95億ドル(中値9.875億ドル)
予想 FY20EPS -0.97ドル
→×EPS -1.45〜-1.36ドル(中値-1.405ドル)
【コメント】
ウィズコロナ期の大躍進業界の一つオンライン診療において米国最大企業テラドックヘルスの第2四半期決算は売上で前年同期比85.4%増とアナリスト予想も上回り、EPSは前年同期比やや改善ながら前期同様アナリスト予想を下回りました。
転換社債発行による債務一部帳消し、インタッチヘルス買収、一時利用者の急増等の一過性の理由によりEPSを押し下げたようなので前期同様心配はなさそうです。
全米課金会員数は前期から850万人増の5150万人となり前年同期比92%増となりました。(前期発表予想600〜700万人増)
※8/5に糖尿病や高血圧等の慢性疾患リモート管理で急成長中のリボンゴヘルス社を株式交換による吸収合併という衝撃的な発表がされました。
個人的には競合他社を突き放す最強タッグになると信じ買い増ししました。
アムジェン(AMGN)2Q決算
【結果】
・売上高
予想 61.9億ドル(前年同期58.7億ドル)
→結果 ◎62.1億ドル(前年同期比5.7%増)
・EPS
予想 3.77ドル(前年同期3.97ドル)
→結果 ◎4.25ドル(前年同期比7.05%増)
・ガイダンス
予想 FY20売上 253.8億ドル
→×売上 250〜256億ドル(中値253億ドル)
予想 FY20EPS 15.63ドル
→×EPS 15.10〜15.75ドル(中値15.425ドル)
【コメント】
アムジェンの第2四半期決算は主要製品がバイオシミラー(後続品)との競合の影響で軒並み減収となりましたが、新薬の売上が育ってきていることで売上・EPS共にアナリスト予想を超える増収増益となりました。
製品売上高は前年同期比6%増の59.1億ドル、高コレステロール血症治療剤「レパーサ」は31.6%増の2億ドル、リウマチ治療薬「エンブレル」は8.6%減の12.5億ドルでした。
通期のガイダンスは売上・EPS共にアナリスト予想を下回っておりネガティブな決算と言えますが、ほぼ毎回アムジェンは悪いガイダンスを出しながら決算では良い結果を出すので気にしなくて良いと思います。
→1年2ヶ月保有して40%超のキャピタルと3%後半の配当利回りを得ることができましたが、よりキャピタル重視に戦略変更のため8/7に全て売却しました。
アッヴィ(ABBV)2Q決算
【結果】
・売上高
予想 100.8億ドル(前年同期82.6億ドル)
→結果 ◎104.3億ドル(前年同期比26.3%増)
・EPS
予想 2.19ドル(前年同期2.26ドル)
→結果 ◎2.34ドル(前年同期比3.5%増)
・ガイダンス
予想 FY20EPS 10.51ドル
→×EPS 10.35〜10.45ドル(中値10.4ドル)
【コメント】
アッヴィはアラガン買収効果で売上高が前年比26.3%増となり売上・EPS共にアナリスト予想を上回りました。
ガイダンスの通期EPSはアナリスト予想を下回りました。
→1年超保有し18%程度のキャピタルと6%の配当利回りでしたが、上記同様戦略変更のため8/6に全て売却しました。
エマージェントバイオソリューションズ(EBS)2Q決算
【結果】
・売上高
予想 2.9473億ドル(前年同期2.432億ドル)
→結果 ◎3.947億ドル(前年同期比62.3%増)
・EPS
予想 0.68ドル(前年同期1.31ドル)
→結果 ◎1.98ドル(前年同期比6.1%増)
・ガイダンス
予想 3Q売上4.2017億ドル
→◎売上4.20〜4.50億ドル(中値4.35億ドル)
予想 FY20売上13.9億ドル
→◎売上15~16億ドル(中値15.5億ドル)
【コメント】
最近まで全く知らなかったワクチン等の製造メーカーですが、新型コロナ用のワクチン製造下請けとして英アストラゼネカ、ジョンソンエンドジョンソン、ノババックス、ヴァクサート等のワクチン開発会社より次から次へと製造の受注を受けていることで前年同期やアナリスト予想をはるかに上回る決算となりました。
来期及び通期のガイダンスも当然のように上方修正となり、発表翌日から株価爆上げとなりました。
その他の銘柄についてはまた後日まとめたいと思っています。(多分…)
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